アメリカ留学していた時のルームメイト、エルザからメールが届いたのは８月末。

　彼女の姪、カリーナが、９月３日に旅行で日本に来るとのこと。
座間基地にいる友人宅に滞在予定なのだけど、友人は成田空港にも迎えに来られないし、旅行も一緒に行ってくれないらしい。

　カリーナはヨーロッパなどの旅行はよく行くけど、アジアは初めてなので、エルザは心配なのだ。
「ぜひ京都に行きたいようなので一緒に京都に旅行してくれる人はいないかしら？」
と、…急にそんな事を言われても私は京都には行けないなぁ〜、
と思ったものの、せっかく日本に来るのなら、どうにかせねばと、友人、知人に連絡をしました。
　その後、カリーナのメールで、
「成田到着日にどこか泊めてくれるお宅を紹介してくれませんか。夜に成田から座間の移動は避けたいので。」
…とも言われましたが、毎日遅くまで働いている私の家にお泊めしてお世話をする自信はないので、浅草のスカイツリーのよく見えるホテルを予約しました。もちろん、私のおごりで。

　到着予定日に飛行機に乗り遅れたという留守電がカリーナからありました。
「うそでしょ。こんな展開。マンガかドラマ以外では聞いた事ない〜。」
　実は、その前日にもカリーナから、
「日付変更線とか時差を忘れて到着日をお知らせしていました。
成田空港到着は4日です。」なんてこともあり、再度ホテルの予約を変更。

　予約していたホテルは当日キャンセルの場合１００％の料金をいただきます、変更の場合も同じですとの事。

　ならば日頃の疲れを癒すために自分が泊まります。
はい。泊まらせて頂きます。

　その日はたっぷり残業した後、浅草のホテルに泊まり、ライトアップされたスカイツリーを間近に望む、素晴らしい露天風呂を堪能。
大満足の朝食を頂き、朝から一人で下見の浅草観光。

雷門、仲見世通り、浅草寺、スカイツリーに水上バス。お昼もがっつり食べて、甘酒もお団子も頂き、無料のパンダのバスにも乗りました。

観光案内でもらった英文の地図とパンフレットに立ち寄ったおすすめスポットを記入。

これで浅草かいわいの案内は準備万端。

安心して成田空港へ向かいました。

多田野フー子：青森県つがる市出身。高校卒業後５年間アメリカへ留学。 帰国後首都圏で英語と津軽弁を巧みに使い分け活躍中。好きな物は冷たいビール、嫌いな物はぬるいビール。神奈川県在住。４０歳（数年前）