パチンコが褒められた趣味でないことはよくわかっているが。
仕事が半ドンの土曜日の午後、運試しと称して足を運んでいる。
喧騒の中の孤独、カッコいいでしょ。
よくないか。
ある土曜日、カウンターで順番待ちをしていた時のこと。
ワタシの前では小柄なご老人が換金するためのカードを受け取っていた。
肉体労働してますという出で立ちで、髪は真っ白、あごひげも真っ白。
こう言ってはなんだが・・・さえない感じの雰囲気を漂わせている。
カウンターの綺麗なお姉さんがカードの枚数を確認するために1枚2枚とご老人に見せながら数え始めた。
まだかなあと思いつつ眺めていたら10枚11枚12枚、えっ?
まだ数えてますけど。
パチンコで勝った話は聞くけれどワタシがあのカードの枚数を見たのは初めて。
カードの束を受け取ってご老人が立ち去った後、お姉さんに聞いちゃったよね。
あれっていくらなの?!
5千円が20枚と半端が何枚かありますからねえ、ニコニコ。
さらにお姉さんは続けて、でも今のお客様はいつもあれくらい持って行きますよ、仙人さまなんです、ニコニコ。
えーっ、つがる市柏で仙人に遭遇してしまった。
仙人ってホントにいるんだぁ。
その日のワタシは2千円で7千円出たから5千円の勝ち。
主婦は5千円勝つと非常に嬉しいのだが、なんだかなあ。
勝った気がしないのはなぜかしら。
持ってる人っているんだねぇ。
でも「仙人さま」って言葉が気に入りましたし、御本人にも会えました。
いつか仙人さまの隣りに座って紙コップのコーヒーすすりながら打ちたいな。
自分の台そっちのけで仙人さまが勝ってるのを眺めてしまいそうだけど。
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