ある朝ガス台が壊れた。
我が家のガス台は三口で、つまみを横に回すと火がつくという昔ながらのもの。
三つの中で一番活躍してくれたコンロのつまみがおかしい。
回しても空回りして火がつかない。
平成11年に家を建てたから17年使ったコンロだもんね、そろそろ潮時かな。
いよいよ我が家も電気のコンロ(って言うの?電磁調理器?)になるか。
そうなると鍋から買い替えなきゃいけないな。
大出費だなぁ。
でも、今替えて15年使ったらわたしゃあ70才だ。
70才より55才の今替えた方が長く使えるんだし。
鍋を買い替えるって想像が主婦をこんなにワクワクさせるとは知らなんだ。
しかし、仕事に出る時間である。
家にはワタシ一人。
家族が使わないようにとりあえずつまみにガムテープを貼ってマジックで×印を書いておいた。
その日は電磁調理器っていくらすんのかなあ、鍋は何個買ったらいいのかなあ、ってワクワクして過ごしたよね。
昼間戻ったおっとうがガムテープに気づいて知り合いの燃料店さんにみてもらったとその夜聞いた。
そっかあ、その流れを見越して×印は大きく書いといたんだし。
ふふふ、読んでいたのだ。
でも読み間違いが一つあった。
その時すでに新しいガス台は注文されていたってこと。
火がつくタイプ。
翌日帰ったら今の魚焼きは水を入れなくてもいいんだってさ、って。
おいおい。
しかし、ここはお得意の「ま、いっかあ」。
なんたって新しいのが組み込まれちゃってるし。
あー、なんて頼りになるお父さん、ってことで。
でも、前のガス台はピカピカに磨いてからお別れしたかったな。
あんまり綺麗に使ってあげなくてごめんね。
そして、鍋は買い替えなくてもよくなった。
テフロンが剥げたフライパンは1個買おうかなと思ってる。
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