東京雑感  「まさが、部屋さ自転車置ぐごとになるとは」 2006.4.26

部屋に自転車がある。特に愛着があるとか、四六時中そばに置きたいというわけではない。東京暮らしにチャリがあれば何かと便利だろうと思い、後先を考えず買ったのだった。
 
マンションの玄関脇に自転車置き場があり、無断で自転車を置かないようプレートが張ってあるので連絡した。
 
相手はマンションの管理会社。駐輪場の使用料として月500円が必要で、4月は日割り計算になるという。
銀行振込にすると言ったら、月々の家賃に合算するとのこと。
家賃は法人契約で、給料から天引きをするにも先月に入居の手続きが終わったばかり。
本社を通じた再度の手続きが億劫になり、先方には月初めから利用したいし、改めて連絡すると伝えた。
 

「まぁっ、いいべ」。
そんなことで自転車はインテリアになっている。
16インチと小径の折り畳みで、スペースをとらない上、ベッドとチェイスト(整理だんす)以外家具がないため、ずっと部屋に置こうと考えている。
使うときは狭い玄関で壁などにぶつけないように注意し、エレベーターに載せる。初めは不便を感じたが、盗難の心配や風雨で自転車が傷まないのがよく、気にならなくなった。
 
買ってから2週間近くになる。休日だけなのでいくらも乗っていないが、どうしても以前(学生時代のこと)に住んでいた方に足が向く。
この前は駒沢オリンピック公園に出掛けた。
 といっても、周辺の探索を兼ね、目の前の国道や幹線道路をできるだけ避けて走る。方向感覚と標識が頼りで目的地にたどり着ける確証はないが、思わぬ所にちょっとした商店街があったり、おしゃれな小住宅、しょうしゃなアパート、目を見張る豪邸など、街の雰囲気を肌で感じながらのサイクリングは心地よい。

 
「買ってしまったじゃ」。
駒沢公園では大学対抗陸上や野球などの試合で歓声が飛び交う中、広場で陶器市が催されていて、眺めているうちについ直火皿を衝動買いした。
でも、こんろに直に皿をのせて調理するので洗いものが楽だったり、料理が冷めにくい利点があり、気に入って使っている。
 
インテリアをも務める愛車。持ち運びを考えた簡易な自転車だけに、長い時間乗ると尻が痛いやら疲労感が残るが、大枚をはたいて(?)購入したのだから今後もあちらこちらに遠出したいと考えている。
万年青年Y

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