多田野 フー子
☆ハルさんの日常茶飯事
観察力、高い系〜


美味しいランチタイムの新規開拓をしていたハルさんは、偶然居合わせたグループから思いがけず、おもしろい話を聞いた。

前回の話の続きがある。

このお店では、ランチセットに100円プラスで食後のコーヒーか紅茶がつく。

食後の飲み物を楽しんでいた山ちゃんご一行。

「以前、缶コーヒーで、乳加工品が入っていないものを探したんですよ。
スーパーの端から端まで。なぜでしょうか微糖のコーヒーは見つかりませんでした。」と山ちゃん。

「そうだね。俺は缶コーヒー、よく飲むけど、大抵は砂糖とクリームが入っているね。」

「私は紅茶派だけど、砂糖とクリームたっぷりから微糖、無糖まで、いろいろ選べるわよ。ペットボトルだけど…。」

「山ちゃんは、コーヒーはブラックしか飲まないわよね?なのになんで、微糖を探してたの?」


山ちゃんが、昨年夏に○ャープの洗濯機を配送してもらった時のことを話し始めた。

「暑い中、重い洗濯機を運んでもらうので、何か冷たい飲み物でも用意しようと探したんですよ。お茶とコーヒーだったらどちらかは好きだろう、って。」

「結局、飲み物は、キンキンに冷えた日本茶と烏龍茶にしました。
洗濯機の配送時は、二人でくると思ったので同じ組み合わせを2つ用意しました。」

「へぇ〜。そうなの。」

「宅配便で、再配達を頼んだ時も飲み物を用意しますよ、わたし。」

「冬は、日本茶と缶コーヒー。
缶コーヒーは、お湯に入れて暖めて到着までスタンバイします。
缶コーヒーがあまり好きでない人もポケットに入れるとホッカイロの代わりになるし、手も暖められるんじゃないかと…。」

なぜ?と同僚に聞かれた山ちゃんは、
「母がそうしていたから、そうするものだと思っていました。」




それを聞いてちょっとキュンとしたハルさん。

山ちゃん。あなたってホントいい人ね。


                                                    

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