Dandy?渡邊のCity日記 vol.11  充電完了で〜す 2014.5.12

 新緑まぶしい季節、都内では日増しに気温が上がり、クールビズ姿のサラリーマンも目立ってきました。さて、皆さんは黄金週間をいかに過ごされましたか? Dandy?は恒例となっている大手クライアントの花見接待≠ナ1日に弘前入りし、6日昼まで地元で充電しハイブリッド・Dandy?になって帰ってきましたよ。花の都支社勤務4年目に入り、すっかり都会が似合うCity Boy?になってしまいましたが、やはり田舎はいいですね。今回はカレイ釣りで名人技を見せつけてきた話題です。


   遠足前夜の子どもと同じ

 帰省前から知人に頼んでおいたカレイ釣りの日程が3日と決まり、2日午後は竿や仕掛けの準備。ただ、ここ数年、年に1度のカレイ釣り以外に釣りをしていないので道具はそろっているも同然で、1時間ほどで完了。あとは早起きに備えて早く寝るだけです。ワクワク、ドキドキ! 釣りの前夜はわらしの頃の遠足の前の日と同じ(ふとじ)ですよ。いくつになっても少年の心を取り戻せる釣りは素晴らしいものなのです。

 3日午前3時、東北道大鰐弘前ICで同行者2人と合流し、目指すは下北半島・むつ市の入り口に位置する浜奥内漁港。この時期、数は出ないが大型が釣れることで有名。たかがカレイ釣りではるばる片道140キロを走るんですから、わが母に言わせれば「好ぎだって仕方ねもんだ」となる。確かに一理ある…が、されどカレイなのである。しかもDandy?はかつて「カレイ名人」の名を欲しいままにした名手なんです。所属していた釣りクラブもカレイに掛けて「華麗会」でしたからね。



   かつては天敵

 Dandy?がカレイ釣りがうまいのには理由があるんです。就学前、カレイを食べてあろうことか中骨がのどに刺さり、医者に急行したのです。とげ取り役の婆やは両親にいたく叱られたとか…(また見栄を張りました)。以来、Dandy?にとってカレイは天敵となり、家族みんながカレイを食べてもDandy?だけ塩サバといった食卓に。ならば家族もサバにすりゃいいじゃん。冷たい家族だなと思う方、ごもっとも。
 
 ただ、大鰐の山間部にある実家は昭和40年当時、アシが早い(下がりやすい)生の青物は流通不適地だったわけで、塩サバばかりでは飽きるし、カレイが食べたくなるのもしょうがないんです。そうこうして、かつての天敵カレイ釣りでメキメキと腕を上げていったというのが事の次第。


   大漁の予感

 午前5時、津軽地方に吹き荒れていた強風がうそのように陸奥湾内は無風でベタ凪。青森市からの2人を加えて5人で出港した。「釣ったも同然」とほくそ笑むDandy?に「こいつには勝てん」という同行者の視線が心地いい…って、どんだけ思い上がりが強いの?

 行程約10分で釜伏山を間近に望む最初のポイントに到着。水深は30メートル。ホタテ養殖のロープ、ブイに係留しての掛かり釣りなので、竿は2本出して巧みに操る…のだが、なかなか当たりが出ない。小突き、聞き上げを繰り返して約20分。右舷トモに陣取ったDandy?の隣(船尾)のS氏についに待望の1枚が来た。しかも、デ、でかい。いきなり43センチのイシガレイの取り込みでタモ入れ係を余儀なくされたDandy?「名人より先に釣るとは!!!」。プライドが傷ついた(NHK「仕事の流儀」のナレーション風)。


   獲ったど〜!

 カレイ釣りでは絶対負けず嫌いのDandy?は、ここで小突きの他に竿1本分(約2.5メートル)の大きなあおりを加える作戦に変更。船の周囲半径30メートルにいるであろうカレイに餌の存在をアピールするためだ。幸いに水は澄んでいる。真下にいなければ寄せるだけ。この一手が展開を大きく変えた。

 間もなく、Dandy?の竿に小さな魚信。43センチの後で小物かよと思ったが、慎重にアワセをくれるとずっしりとした重み。ゆらゆらと揚がってきたのはやはり41センチのイシガレイだった。餌を一気に飲み込み針外しが大変なことが多い大型イシガレイだが、唇にしっかり掛かっていた。小さな当たりを見逃さず、しっかりアワセる。これが名人の名人たるゆえんだ。某お笑いタレントのギャグを拝借して「獲ったど〜!」(ドヤ顔)。

 が、これはほんの序章にすぎなかった。続いて竿をひったくるような大きな当たり。すかさず大きくアワセる。大きい! 揚がってきたのはお腹ぷっくりの食い意地が張ったイシガレイ42センチ。後でさばいたら、この1匹の身の張り方が半端ではなかった。「ぷりぷり、まいう〜」。


   出ました46センチ、トゲクリも!

 当たりが止まったため場所を移動して最後は水深20メートルラインの流し釣り。
底は荒くはないが岩礁交じりであることが、重りの底擦れによる竿先の変化から読み取れる。「アブラメ(標準和名・アイナメ)がいるかも」と思った途端、聞き上げた際に当たり。首を振っている。アブラメがヒットしたのだが、掛かりが浅く、姿を拝みながらも惜しくも途中でバラしてしまう。カレイは名人でもアブラメはヘボ。Dandy?の本領発揮です。

圧巻の46センチ(下のスケールが41センチ)
 この後、ホタテの稚貝を餌にして置き竿にしていた1本に明確な当たり。
大きくアワセ慎重に巻き上げると、この日最大の魚体が…。タモからはみ出しそうになりながら何とか取り込んだ46センチのイシガレイには、同行者の羨望のまなざしが痛かった。これも名人の宿命か(と言いながら、やはりドヤ顔=性格悪りぃ!)。
さらにモゾモゾとした当たりがあり、カレイではないが何らかの生命体が掛かっていると判断し、小さなアワセで巻き上げると何とトゲクリガニです。カニの当たりも分かる。
今後は「繊細!Dandy?」と呼んでください。


   ストレスって何?

 久しぶりの釣りを満喫し、帰りにはさらに大型のトゲクリ、大小のホタテをクーラーいっぱいお土産にもらって大満足。もともとストレスは溜めない性格ですが、心身共に完全にリフレッシュした1日でした。

 帰宅後は料理が待っています。
Dandy?が作ったカレイの昆布締め

釣り師たる者、魚をさばけなければ奥さんに叱られるだけです。大型40センチ超3匹はDandy?自らが5枚におろし、1匹分は当日刺身にして残る2匹分は昆布締めです。
釣りたては身がコリコリし過ぎるため薄造りに、昆布締めも短時間の「昆布押し」と、しっかり昆布の味を乗せる「昆布締め」の2種類をつくる手の込みよう。もちろん、あら汁にもしたし、翌日は唐揚げと煮付けも。
某チャーハンの素のCMではありませんが「天才だね」。
めがった〜。


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