Dandy?渡邊のCity日記   やっぱし、野球でねば・・・ 2011.5.6

 何が愉しみって

 4月から花の東京°ホ務となった渡辺です。あいさつ代わりのプロフィルで、「大の野球好き」であることは紹介させてもらいました。ただ、大震災の影響でプロ野球の開幕が大幅に遅れ、しかもスタート時はデーゲームがほとんど。戦時中の「欲しがりません。勝つまでは」ではありませんが、自身の観戦開幕は5月下旬ごろかなと漠然と思っていたんです。

 んだばて、ところが…。吉報は突然に舞い込んだ。同居している短大生の娘はゴールデンウイークで帰省し、「一人で何してればいいべ」と思い悩み、尊敬する上司(誰とは明記しませんが、現在の弊社社長です)の伝説の名言『東京では原稿より観光』を思い出して、「やはり都内観光しかねぇべな」と決めかけていた矢先だった。
 そこへ、同業のS支社長から「先日は大変失礼しました(具体的な中身は私の名誉にかけて言えません)。ところで、おわびと言っては何ですが、渡辺支社長って野球とかに興味ありますか?」と丁重な口調の電話。「えー、まぁ」と素っ気なく答えながら「もしかして」と、かすかな期待が…

 キターッ! 来ました
今季東京ドーム開幕カードとあって、超満員のスタンド
(画面上方のライトは全点灯させず節電)




 「実は4日の巨人−阪神戦、チケット手に入ったんですが、私は田舎に帰ってるんで、代わりに見に行かれますか?」。「行ぐ、行ぐ。あだりめに行ぐべな」と心では叫びながら、冷静を装って「では遠慮なく行かせていただきます」と流ちょうな標準語で答える。なかなかの役者ぶりだった(自画自賛=でもS支社長ごめんなさい)。

 東京出張のたびにドーム観戦していた私も阪神戦は初めて。正確には大学時代、旧後楽園球場で巨人先発新浦(後に韓国プロ野球で活躍。阪神の先発は忘れました)が初回5点を奪われ、立ち見にも疲れて試合途中で帰宅し、夜のスポーツニュースを見て8−7で巨人の逆転勝ちを知り「最後まで見でればいがった」と、悔しい思いをした時以来だ。

 やっぱし、野球は最高!
ガッツ小笠原選手1999本目のセンター前ヒットを
激写(といってもポケットカメラでは限界が…)


 そして迎えた当日。節電対策で、ドームはバッテリー間の明るさを1割減に抑えるなど通常800`hの使用電力量を588`hまで落とし、省エネ営業に努めている。
 しかし小笠原選手の2000本安打が懸かった試合でもあり、おのずからボルテージも上がってドームは超満員。立ち見席も早々にいっぱいになり、球場内のテレビで観戦するファンも多い中、一塁側内野席(日テレ放送ブースのすぐ脇)のなかなかの席だった。

 残念ながら「ガッツ」の2000本はかなわなかったが、昔取った杵柄とばかりにコンパクトカメラで1999安打目を激写=B8回、ラミちゃん激走の内野安打で同点に追い着いた我が巨人軍。当然のように最終回にはドラマが待っていた。

 先頭の谷が右中間二塁打で出塁すると、ライアルは鉄則の右打ち進塁打など念頭にないかのようにショートゴロ。しかも名手谷がおきて破りの三塁突入を試み、タイミングはアウト。「やめろ谷、大チョンボだべ」。おとなしい私も思わず絶叫した。しかし判定は間一髪セーフ(夜のスポーツニュースでスローVTRを見ると、ヘッドスライディングした谷の指が一瞬早くベースタッチしていた=やはり審判はしっかり見ていると感心)。
初のお立ち台となった実松(右オーロラビジョン)と、
激戦TG戦のランニングスコア

 最後は急きょ登板の豪腕藤川の3球目フォークボールを、プロ13年目の苦労人實松捕手がセンター前にはじき返しサヨナラ。一塁側スタンドの歓喜の渦の中で、私も「ヨッシャー。そんでねば」と叫んでいた。

 「野球には、いやスポーツ全般に、そのひたむきなプレーには被災者を勇気づける力がある」と改めて思った。帰り道、御徒町でモツ煮込みで焼酎を引っかけながら、いつものおとなしい自分に戻った私は「東京さ来ていがった」とツイット。


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